なだれ(雪崩)は斜面に積もった雪が重力の影響で滑り落ちる現象ですが、ズレ落ちる面によって「表層雪崩」と「全層雪崩」の2種類に分かれます。
表層雪崩は、降り積もった雪の上層部がすべり落ちる現象で全層雪崩は、地面の上に積もった雪が全部すべり落ちる現象です。表層雪崩は気温が低く、雪がたくさん降る、1月、2月に多く発生し、全層雪崩は、気温が上昇し、雪が融けはじめる春先に多く発生します。
全層雪崩のスピードは、時速40キロメートル~80キロメートルといわれています。なので、なだれが起きやすい場所やその兆候を知っておくことが肝心。斜面の勾配が30度以上あるとなだれが発生しやすくなり、勾配が35度~45度の斜面が最も危険だといわれています。勾配が55度以上の斜面では、雪が積もりにくいため、なだれは発生しにくいのですが、その下の斜面に吹きだまりができやすくなるので注意が必要です。
植物の生え方もポイントになります。背の低い木が集まった林や、まばらに木が生えている斜面はなだれ発生の危険が高くなり、笹や草に覆われた斜面は何も生えてない場所より危険です。
斜面に雪しわ、ひび、こぶが出来て、徐々に大きくなっている場合は要注意。危険なので速やかにその場を離れ、安全を確保してください。 そして、市町村役場、警察署、消防署などに通報をお願いします。 雪山に入る際は、なだれ注意報、気象情報にご注意を!